64時間目　[ 平成23年度税制改正の動向（第2回） ]

平成23年度税制改正がどうなっているか、
みなさんご存知ですか？

「知って得する税金講座」では、
45時間目以降において、
「平成23年度税制改正大綱」の内容について説明し、
52時間目でその時点の状況についてお伝えしました。

52時間目の時点では、
大震災の影響などもあり、
「つなぎ法案」で期限切れとなる法案の期限を延長し、
税制改正の内容は審議中の状態でした。

今回は、最新の状況をお伝えします。

まず、税制改正法案は2つに分離されました。
法案の名称が長いので、
お伝えするかどうか悩みどころなのですが、
とりあえずお伝えしましょう。

2つの法律案は次のとおりです。

①経済社会の構造の変化に対応した
　税制の構築を図るための
　所得税法等の一部を改正する法律案

②現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して
　税制の整備を図るための
　所得税法等の一部を改正する法律案

①については引き続き審議されることになっておりまして、
まだどうなるかは不明です。

②についてはようやく成立しました。
では、②に含まれているものについてですが、
最も影響が大きいと思われるのは消費税の改正です。

46時間目において、
「免税事業者」と「仕入税額控除」の改正について
ご説明しましたが、
この２つが②に含まれています。

免税事業者の改正は、
平成25年1月1日以後に開始する事業年度から、
仕入税額控除の改正は、
平成24年4月1日以後に開始する課税期間からが
対象となります。

3月決算の会社については、
来年度から仕入税額控除の改正が適用になりますので、
対象となる会社の方は対策を考える必要があります。

また、「法人税率の引下げ」や「減価償却制度の見直し」、
「相続税の基礎控除の引下げ」など、
その他の大きな改正内容は①に含まれていますので、
今後も税制改正の動向に注目していきましょう。