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7時間目 [節税対策② ~悪い節税とは~]

2010年05月17日(月) テーマ:節税対策
前回は法律のルールの範囲内で、
正しい節税を行いましょうというお話でした。

また、前回の最後に、
節税にも『良い節税と悪い節税』があるとお伝えしました。
節税っていうのは、法律に違反しているわけじゃないし、税金は少なくなるし、
何も悪いことはないじゃないかと思う方もいらっしゃるでしょう。

確かに、税金のことだけを考えるとそうかもしれません。
ただ、このようなケースはどうでしょう。

「ある会社の社長が、当期の業績の予測をしてみると、
予想以上に利益が出ることがわかりました。

利益が増えると当然支払う税金は多くなります。
そこで、税金を減らそうとした社長は、
必要のない設備投資や高額車両の購入などを行い、
節税ができたと喜んでいます。」

・・・これは『利益も減るしお金も減る節税』です。
税金を減らすことにこだわるあまり、
無駄な設備投資をしてしまっています。

無駄な設備投資をしない場合よりもした場合の方が、
多くのお金がなくなってしまうのはわかりますか?

投資額が100万円の場合、
投資をすると100万円払うことになりますが、
投資をしなければ払う税金は40万円程度ですので、
実は、投資をしない方が出ていくお金は少ないのです。

お金を100万円使えば、
税金が100万円少なくなるわけではないことを
覚えておいてください。

設備投資が必要であれば良いのですが、
必要のないものの場合は、
資金繰りを悪化させたり、
利益減少により取引銀行からの評価が悪くなったり、
社長が無駄な投資をしているといううわさが社内に広まることにより、
社員のモチベーションが下がったり、
何も良いことはありません。

他にも、
税金は減るけど、
それにより他のところで悪い影響が出てしまい、
会社にとってプラスにならない節税はたくさんあります。

節税を行う際は、
それによりどのような影響が出るかも
考えることが大切です。

『利益も減るしお金も減る節税』にあてはまるものが、
すべて悪い節税というわけではありませんが、
『利益もお金も減らない節税』や、
『利益は減るけどお金の減らない節税』もありますので、
まずはこのあたりから考えるとよいかもしれませんね。

ということで、
次回は良い節税とは何かをお伝えすることにしましょう。

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