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168時間目 [ 相続税の配偶者控除の落とし穴 ]

2015年08月17日(月) テーマ:相続税・贈与税
今回は、前回予告した、
「相続税の配偶者控除の活用の落とし穴」
についてお伝えしていきたいと思います。

前回お伝えした通り、
相続税の配偶者控除とは、
「1億6,000万円」
「配偶者の法定相続分相当額」
いずれか多い金額までは、
配偶者に相続税がかからないというものです。

もし、配偶者の法定相続分が3億円の場合は、
1億6,000万円ではなく、
3億円まで財産を相続しても
配偶者の相続税の金額は0円ということです。

相続税対策のために、
事前に遺言を書かれる方がいますが、
このルールを知って、
安易に配偶者に多くの財産を譲るという内容で、
作成したりしていませんか。

確かに、
最初の相続だけをみると、
節税につながるかもしれません。

しかし、あまり考えたくないことですが、
将来、もし配偶者の方がお亡くなりになった場合、
相続税が高くなってしまうことはないでしょうか。

ご子息の方に財産を相続することを考えた場合、
最初の相続よりも、
その後、配偶者の方がお亡くなりになったときの、
2回目の相続の方が、
法定相続人が1人減ります。

つまり、
1回目よりも2回目の相続の方が、
相続税の基礎控除が少なくなるということです。

また、相続税の金額を算定する際に使われる、
相続税の税率は、
法定相続人に法定相続分で按分された、
各人の相続財産の金額に応じて
10%から最大55%まで、
増加していきます。

実際に試算してみないと分かりませんが、
最初の相続で多くの財産を配偶者に相続させると、
配偶者がお亡くなりになった際の相続税が増加し、
2回の相続税の合計が、
大きくなってしまうこともあります。

できるだけ簡単にお伝えしようと思ったのですが、
分かりづらい点があるかもしれません。

次回は具体的な例をあげて、
お伝えしていきます。

ぜひ、
みなさんの相続税の節税を考える際の
参考にしてください。

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相続税 配偶者控除 法定相続人

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