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182時間目 [ 受取配当金の益金不算入制度の見直し ]

2016年04月22日(金) テーマ:法人税
みなさん、こんにちは。

前回お伝えした通り、
平成27年度税制改正によって、
「受取配当金の益金不算入制度」が改正され、
平成28年3月決算の会社における税務申告から、
改正後のルールを適用しなければなりません。

実際は、
平成27年4月1日以後に開始する事業年度より
適用されることとされていますので、
例えば平成27年5月に新規設立し、
10月決算である会社は、
平成27年10月決算において適用する必要があります。

この制度の見直しの最も大きなポイントは、
株式の区分が変更された点です。

改正前と改正後を比較してみましょう。

【改正前の区分】
・完全子法人株式等
 保有割合:100%
・関係法人株式等
 保有割合:25%以上100%未満
・上記以外の株式等
 保有割合:25%未満

【改正後の区分】
・完全子法人株式等
 保有割合:100%
・関連法人株式等
 保有割合:1/3超100%未満
・その他の株式等
 保有割合:5%超1/3以下
・非支配目的株式等
 保有割合:5%以下

このように、
3区分から4区分に変更されました。

また、これらの区分の応じて、
益金不算入額の割合が定められているため、
保有割合によっては、
益金不算入額が減少してしまうこともあります。

なお、改正後は、
関連法人株式等の計算についてのみ、
負債利子等の額の控除をすることとされています。

ちなみに、
証券投資信託については、
特定株式投資信託を除いて、
益金不算入制度の適用はなくなりましたので
ご注意ください。

概要をお伝えするだけでも、
少し長くなってしまいました。

受取配当金のある会社のご担当者は、
改正内容をしっかりと確認し、
正しい申告をするようにしてください。

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