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137時間目 [ 所得拡大促進税制の改正と税効果会計への影響 ]

2014年05月02日(金) テーマ:法人税
今年も税制改正について、
確認していかなければならない時期になりましたね。

今回の平成26年度税制改正は、
3月中に成立し、公布されています。

今は5月で、
平成26年3月決算の申告期限の時期ですので、
平成26年度税制改正については、
もう少し後で確認しようと思っているとしたら、
それは大間違いです!

例えば、
130時間目にお伝えした、
「交際費等の損金不算入制度」の改正について、
対象となる交際費を明確にするためには
4月以降の経理処理を変更しなければならないかもしれません。

また、所得拡大促進税制の改正は、
平成26年3月決算の会社の、
税効果会計に影響を及ぼしています。

平成26年3月決算の会社において、
所得拡大促進税制の要件は、
次の3つでした。

①雇用者給与等支給増加額 ≧ 基準雇用者給与等支給額×5%
②雇用者給与等支給額 ≧ 比較雇用者給与等支給額
③平均給与等支給額 ≧ 比較平均給与等支給額

これに対し、
平成26年度税制改正では、
次のような改正がありました。

・適用年度の延長
・上記①の5%の変更
・上記③を計算する際の対象者の変更

そして、
平成26年3月決算の会社において、
次の3つの条件を満たした場合は、
平成27年3月決算のときに、
2年分の税額控除ができるようになりました。

①平成26年3月決算のときに、
 平成26年度税制改正前の条件は満たしていない
②平成26年3月決算のときに、
 平成26年度税制改正後の条件であれば満たしていた
③平成27年3月決算のときに、
 平成26年度税制改正後の条件を満たしている

来年の申告のときに、
2年分の税額控除ができることを
忘れないようにしなければなりません。

また、平成26年3月決算のときにおいて、
平成27年3月期の業績予測から判断して、
2年分の税額控除ができる見込みであれば、
平成26年3月決算の税効果会計の算定において、
平成27年3月決算時の2年分の税額控除のうち、
平成26年3月期分を反映させる必要があります。

税効果会計を導入していない会社の方には、
少し難しい話かもしれません。

このように、
平成26年度税制改正の内容には、
早急に把握しなければならないものが含まれています。

ちなみに、
復興特別法人税が1年前倒しで終了することも、
税効果会計に影響する内容です。

『知って得する税金講座』でも、
これから紹介していきますが、
顧問税理士に問い合わせてみたり、
ご自身で確認したりすることが大切です。

復興特別法人税については、
次回、お伝えします。
お楽しみに!

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