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198時間目 [ 配偶者控除と配偶者特別控除の改正に注目! ]

2017年07月03日(月) テーマ:所得税
みなさん、こんにちは。

平成29年度税制改正において、
配偶者控除と配偶者特別控除の制度が、
改正されたことはご存知でしょうか。

これまでの配偶者控除の制度は、
主に次の要件を満たしている配偶者が対象でした。

①納税者と生計を一にしていること
②年間の合計所得金額が38万円以下であること

配偶者の方が給与所得のみである場合は、
給与が103万円以下であれば対象となります。

このように、
現在の配偶者控除の制度においては、
納税者の給与がどのくらいかに関わらず、
配偶者の給与等の金額によって、
適用の有無が判断されていたのです。

今回の平成29年度税制改正における、
大きな改正ポイントのひとつは、
配偶者だけではなく、
納税者自身の所得金額も要件のひとつとなったことです。

平成30年以降、
納税者の合計所得金額が、
1,000万円を超える場合は、
配偶者の所得金額に関わらず、
配偶者控除の適用は受けられません。

よって、配偶者控除の適用が受けられない方については、
奥様の働き方を見直すべきかもしれません。

その際、忘れてはならないのが、
配偶者を社会保険の被扶養者とされている場合です。

こちらにも、被扶養者の収入要件がありますので、
配偶者控除の要件だけでなく、
社会保険の被扶養者の要件も考慮しながら、
それぞれのご家庭における検討をしてみてください。

また、毎月の給与からの源泉所得税についても、
来年より見直しが行われます。

配偶者の所得金額の要件を見ると、
金額的な適用範囲は広がりましたが、
年末調整の月以外の平月の源泉所得税に関しては、
これまでよりも増えてしまうケースがあります。

来年の1月の給与明細が気になるところですね。

控除される金額がどうなるかは、
今年の年末調整の際に会社に提出する、
「平成30年分 給与所得者の扶養控除等申告書」の記載によります。

まだ少し先の話ですが、
特に配偶者の所得の見積額は、
いつも以上に注意して記載しましょう。

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