55時間目　[ 税金の税率 ]

今回は、税金の税率について考えていきましょう。

税金は課税標準額に税率をかけて計算されます。

「課税標準額」とは、
税金の計算の基礎として算定されるもので、
税金の種類によって計算方法は様々です。
税金によっては「所得金額」というときもあります。

例えば法人税の所得金額は、
会社の会計上の当期利益の金額を、
税金のルールによって調整した金額となります。

所得税の所得金額については、
サラリーマンであれば給料から給与所得控除額を差し引き、
更に様々な所得控除額を控除した金額になりますし、
個人事業主の場合は、
売上から費用を差し引き、
所得控除額を控除することになります。

さて、今回のテーマの『税率』ですが、
会社の税金である「法人税」は原則30％、
「所得税」は所得金額によって5％～40％となります。

会社の税金には、
「法人事業税」や「法人住民税」があり、
法人税にこの２つを加えると約40％程度です。

新たに開業しようとする方が、
個人事業と会社とどちらの税金が安いか悩まれることがあります。

どちらが有利かは一概には言えません。
所得税の税率は5％～40％と所得金額によって変動しますし、
法人税の税率も資本金が1億円以下のときは18％に軽減される制度があります。

どのくらい売上が発生するのか、どのくらい利益が出るのか、
経営者の給料をいくらにするのかなどの条件によって、
有利な方が変わってくるのです。

『税金の税率』というテーマでお伝えしようと思っていたのですが、
それぞれの税金の税率はＨＰ等で簡単に調べることができますので、
あえて一つずつお伝えしませんでした。

「消費税の税率は5％です！」とお伝えしても、
当然みなさんご存知なので意味ないと思いまして・・・。

税金の税率は決まっているもので変更はできません。
ただ、課税標準額を少なくしたり、
開業時に会社（法人税）にするか、個人事業（所得税）にするかを検討することで、
節税につながります。

なんとなく税金を支払うのではなく、
たまには『税金の税率』について考えてみましょう。

どのくらいの税率で税金を払っているのかを実感することで、
節税への関心が高まるのではないかと思います。